ワールド・ベースボール・クラシックの奇跡?

なんということだ。 ジーターがいて、ケングリフィーJr.がいて、A・ロッドがいて、そのうえ
341勝のロケッツことロジャー・クレメンツが投げても、アメリカはメキシコに負けてしまい、
準決勝に進めなかった! おかげで、ナインアウトに一生を得たというか、果報はホテルで待てと
いうか、棚からキムチというか、王ジャパンの面々は3度目の正直となるのか、2度あることは3
度あるになるのかをかけて三たび韓国と戦うことになり、わしとしてはコンサート前の忙しい時期
にえらいことになってしまった。
                                                                                        

野球はおもしろい。 勝った方が強いのだが、強い方が必ず勝つとは限らない。 どんなにジャス
トミートしても、野手のとれる範囲に飛べばアウトだし、どんずまりのボテボテの当たりであって
も野手のいないところにボールがいけばヒットである。 解説者が『いい当たりであっても、バッ
ターが振り切ってないから野手の正面に飛ぶのだ』なんてことを言っておったが、とんでもない話
である。 これだけはどうしようもなく野球の女神様のなせる技であるが、ミスをしたチームが負
ける可能性が高いことだけは間違いない。

岩村くんの負傷で突然サードに入った今江くんであるが、三塁ゴロをハンブルしたり、打っては併
殺打でチャンスを潰したり、空振りの三振であったりとまったく足が地についていなかったが、王
さんはそのまま使って8回痛恨の落球であった。 勝負の分かれ目があのミスにあったのだ。

さてさてもしももしも5本塁打アジアの大砲李スンヨプを要してこれまで6連勝とのってる韓国
が、2次リーグ1勝2敗でやっとこさ棚ボタで準決勝にすすんだ世界の王ジャパンに負けて、その
上日本が決勝で勝って優勝でもしてしまったら、一体本当の世界王者はどこなんであろうか? 

どうなるにしろこの大会のMVPは、WBCをいちばんもりあげてくれた“史上最低の審判”ボーク・ボ
ブ・デービッドソンくんで間違いない。 MVPの金メダルと副賞として次回WBC開催まで兵役につか
せたらどーだろうとわしは思っておる。