四国の片田舎で、愛をさけぶ??

納豆としらすの釜あげというシンプルな昼飯を食べながらテレビをみていると、本田美奈子くんの
告別式の模様が流れてきた。 急性骨髄性白血病のため38才で亡くなった彼女への思い入れが、
なんでわしにはないのかやっと分かった。

わしには石橋和子くんとのコンビをやめた1985年から、PANTAそして頭脳警察のマネージャーと
して復帰する1990年までの5年間、そのあたりについての思い出がない。 朝5時から築地の
魚屋で一心太助をやっていたからである。 その頃に彼女はデビューをして、アイドルとして活躍
していたのであった。 わしの55年の人生において、本田美奈子ちゃんの歌がわしの心にしみ込
んできたことはなかったが、こんなかたちで若い才能が逝くってしまったことには残念に思う。

同じく、昨夜17歳の誕生日に、やはり白血病で亡くなった長澤まさみちゃんには、不覚にもわし
は涙した・・・・。 といってもこれは映画での話じゃ! 阪神タイガースセ・リーグの優勝を
決めた日に放送された『世界の中心で、愛をさけぶ』を昨夜やっと見たのである。       

香川県のロケ地に、映画を見た若いカップルがおしよせているというニュースや、『セカチュー』
という言葉が流行っていた事は知っていた。 だが、誰が出ている、どんなストーリーの映画かは
まったく知らなかったが、なかなかいい映画であった。 いい歌にめぐりあった歌手や、いい映画
やいい役にめぐりあえた役者は、それだけで本望ではないかとわしは思うが、長澤まさみちゃんは
この映画で年若くして、『ロミオとジュリエット』のオリビア・ハッセーのように、永遠の存在に
なったのではなかろうか・・・。

『忘れられるのがこわい・・・』と言っておったが心配するな、大丈夫じゃ! わしは年のせいで
忘れてしまうかもしれんが、たくさんの若い人たちがこの映画を見るたびに、白いワンピースや、
ノリと醤油のついた白いごはんや、小さな恋のメロディーが好きだった君の名前を心の中でさけぶ
だろう。 世界の中心は・・・思い出にいろどられた、みんなの心の中にあるとわしは思っておる
んじょ!!                                       

ゆいゆい、この映画は見んとあかんじょ!