プロ野球の救世主がM78星雲からやってきた!

ナベツネ士農工商犬選手と言われたプロ野球選手会会長の古田捕手はパリーグが存続できる方
法がないかと考えた。 そして北海道に電話をかけた。トゥルルル・・・・トゥルルルル・・・
ガチャ『おぉ新庄くんか、元気ハツラツか? え、CMがヨン様に変わってしまってガックリ・
・・そうか、でも心配するな! 僕がもう一度CMに復帰できるようしてやるから言う通りにや
るんだぞ』といって電話を切った。

翌日新庄はマスコミに花火をぶちあげた。『オールスター戦ではMVPをもらったぜ!』 マス
コミは誰も信じていなかったがネタがなかったため仕方なく当日の朝刊に一応載せた。 で第1
戦に「1番・センター」で先発出場の新庄は始球式で小学6年生の投じた球を、古田に言われた
ようにホームランをねらいフルスイングをしたが技術がともなわずファールチップに終わった。
本番でもこれといって活躍できずMVPにはもちろんなれなかった。 意気消沈してホテルに帰
った新庄に、すぐ部屋にくるようにと古田からのメモがあった。 部屋に行ってみるとそこには
古巣阪神タイガースの福原投手と矢野捕手もいた。 古田の演出のもと日本ハムをあてにオロナ
ミンCを飲みながら深夜までリハーサルは続いた。

翌日、長野で行われたオールスター第2戦、三回裏にその出来事は起こった。 ベンチにいた古
田がオロナミンCを飲んで、おいしかったのかメガネが落ちた。 矢野がマウンド上の福原に返
球した際、三塁塁上にいた新庄がスルスルと走り出し、本塁へ一直線。 福原は慌てて矢野にボ
ールを返したが、間に合わず、球審の判定はセーフ。 このホームスチールで新庄は宣言通りみ
ごとMVPを獲得、そして新庄を使ってパリーグを目立たせれば2リーグ制のおもしろさをアピ
ールできると考えた古田のリードも成功したかに見えた。 ゲームが終わってマスコミでごった
がえすセリーグベンチの古田のところに宇宙人新庄がやってきて言った。 『ありがとうござい
ました。 おかげでMVPがとれましたシュワッチ!』と・・・・。 カラータイマーの点滅す
る新庄を見ながら古田はこう言うしかなかった。『俺は何も知らないよ』