ライク・ア・ローリング・ストーン

米誌ローリング・ストーン特別号に掲載される歴代ロック名曲500選が発表され、ビートルズエルビス・プレスリーなどを押し退け、ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリング・ストー
ン」が1位に選ばれた。 なつかしい。

実を言えばわしは昔々フォークシンガーをやっていた時期があった。 エメロンシャンプーの番
組ですだっち地方のあちこちに行って、『泣いているのかぁ〜、笑っているのかぁ〜〜、後姿が
ぁ〜〜』と歌ってみたり、四国放送ラジオで替え歌コーナーをやらしてもらったりしておったの
だ(お相手はのちにトコトンラジオを始める、まだ新人だった岡本小太郎くんであった)。で、
わしは当時ライブでのレパートリーのひとつに日本語に訳したディランの「ライク・ア・ローリ
ング・ストーン」を歌っていたのだ。

その後、沖縄の佐渡山豊さんと小さなライブハウスでいっしょに歌う機会があった。 2人とも
岡林信康さんを好きなことがわかり岡林さんの曲を歌いあったりしたが、その時わしは「ライク
・ア・ローリング・ストーン」も歌ったらしい。 なぜかといえば、その後に発売され、送って
くれたアルバム『佐渡山豊/もっと近くへ』に『ナイフを捨てろよ!』という彼の名曲があるの
だが、『あの歌、いいねぇ〜!』というわしに彼はこう言った。 『あの時聞いた(わしの歌っ
た)「ライク・ア・ローリング・ストーン」がカッコよくて、そこから影響をうけて作った』と
・・・。 それを聞かされたのはその日からもう20年以上もたって東京で再会した時であった
が、なかなかうれしかったりしたのであった。

「ライク・ア・ローリング・ストーン」はその後、ローリング・ストーンズがカバーをしてCM
曲として流れたりしていたが、やはりディランである。 『どんな気持ちだい?家のないってこ
とは』『どんな気持ちだい?浮浪者のようなことは』『どんな気持ちだい?転がる石みたいなこ
とは』とたたみかけるサビの繰り返しに、アル・クーパーのシンプルだがカッコいいオルガンの
フレーズが印象的なスタジオ録音盤ももちろんいいのだが、お勧めはザ・バンドと全米ツアーを
おこなったライブ盤『偉大なる復活』でのテイクである! これを聞かずしてロックボーカル?
などと言っちゃいかんのじょ! 最近聞いていますか、NHKの矢成徹夫アナ〜〜?? 今、ど
この局ですかぁ〜?